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禁術指定02号 [小話(こばなし)]

忘れたい事を頭に思い浮かべながら~

つよーく奥歯をかみ締めて~

口の中で舌打ちを チッ



これで完了。



以上は南方熊楠(注1)さんが言ってた記憶をなくす方法

雑学本の中で冗談として扱われていたが



ひょっとすると効くのではないかと思った私はある日のある時

それを試した

忘れたい事を強く思いながら奥歯を噛み締めて~

チッ

しばらくして「もわぁ」っと消えていく記憶

奥歯をキーにしてチッがスイッチ

多分、暗示か何かだと思われ私の忘れたい記憶は消えた


使える!

これは良いぞと

チッ

チッ

チッ

何かあるたびに

チッ



しかし

その内に

舌打ちしただけで

大して奥歯も噛んでないのに記憶が消え始め

舌打ちしなくても消えるようになってきて
これはヤバイと使えないように暗示をかけた


チッ


(注1)
 南方熊楠さんは自らを天狗と思うことで
 鼻を高くした事でも知られる博物学者である(嘘)


盗人 [小話(こばなし)]

たしかに俺は盗人だ
だがあんたらの親玉はなんだ!
この国を盗んだ大悪党じゃないか!



ならばお前も国を盗んでみろ(笑
これまでだ
舌を抜いて牛で裂け
お前の最後は見世物だ



「可哀相」

舌を抜かれ牛に繋がれる盗人の前に妖精が一人。
小物なのに牛裂きなんて可哀相
死ぬ前に望みを、一つ適えてあげよう

ねえ望みは?


gauhohdgaj;sdj;odch;
ouhdolhxdsxgsxj;d;o
ujhsdxldj;d;odd

意味を成さない悲鳴もでない

もう答えることもできないのね
ならば私はお前の瞳にうつるものを
お前のために盗んであげよう

盗人は激痛と恐怖のめちゃくちゃな意識の中で偶然にも空を見た





爾来、この星に月はない。


彼は私の足元で [小話(こばなし)]

私が生まれてから地球は太陽の回りを53回巡っている
秋から冬に向かう晴天の中、私は立っている
名前をつけるのが好きな人間は私のことをリンゴの木と呼ぶ
私の下で昼寝をしている人間が一人
彼の名はアイザック・ニュートン
おしゃべりな天使達によれば後に高名な科学者になるとの事
いじわるな悪魔達によると最後の錬金術師になるとの事
とりあえず何者かになる人間らしい
風がざわめき雲を運んでくるようだ
もうじき雨が降るのが私にはわかる
昼寝でカゼをひかせるのも何か嫌なので
私は彼の頭の上にリンゴを一個落としてやった
リンゴは彼の頭に命中、虹色の閃光が走り彼は猛然と起き上がった
何かが起こったのが判ったがそれが何かは私には判らない
後日、彼は「リンゴが落ちるのを見て」と吹聴したが
それが嘘なのを知っているのは私と彼だけである

私は彼の頭の上にリンゴを落とす為に生まれたのか?
私としては異論を唱えたいが実際の所はわからない
世にも稀な出来事に出くわしたのは確かで
嬉しかったのかその年の年輪はちょっと太い
その事を控えめに自慢しながら私は地球の上に立っている。


お宝探し [小話(こばなし)]

今日も21世紀のネットワークのデータ群へアクセスする
この時代では「データ塊」などと呼ばれているが
かなり古い時代のデータ群がそっくり保存されているのは
発掘好きにとってはうれしい話だ


データ塊といっても個人の日記や愚痴が大半を占める訳であるし
各種掲示板のデータ塊も読むことができる
もうみんな死んじゃったしいいやとばかりに公開された
ネット接続業者に保存されていた各種個人データとの照合も可能で
それは政府が公開している過去の個人データともリンクする

えっ あのが偉人が14才の時はここでこんな事書いてるよ(笑)等
今の時代の娯楽の一つである



そんなデータ塊から抽出されたある事実がある。

その時代には知るはずのない知識がデータ塊から発掘される事だ
いわばあるはずのない知識のオーパーツ
我々人類の中には何かが居るようなのだ
データ塊で未来や過去を見てきたように語っている連中は多いけれど
それが100%当たっている奴がである
未来や過去の記憶でもあるのか違う時代からの漂着者なのか
理由はまるっきり分からないが
過去に数人見つかっているので他にもいるだろう

そんな奴が書いたモノを発掘できれば大金持ちも夢ではないし
今の時代より先の事がかかれている場合もある

趣味と実益を兼ねつつ今日もデータの遺跡を掘り返す私である

鵬の着地 [小話(こばなし)]

荘子逍遥遊編の始めのトコ
大昔、北の海に魚がいた、名前は鯤、大きさは数千里もある大魚である
鯤はある日、鵬という鳥になった
鵬もまた大きく翼を広げると天を覆うほどになる
鵬はまた鳳とも言った
鳳凰。太平の世に現れる瑞鳥である


今でもそれは着地ではなく墜落だと思うのだが
昔のある朝、鵬が着地した
鵬は今の地名でいうとヒマラヤ山脈にひっかかり
セイロン島に片足を残し
インドネシアあたりをのたくって
南半球にてやっと停まった

斉天大聖がそれを知らせてきたので
神医たる腕を振るうべく共に金斗雲に飛び乗って
鵬の所へ向かった、いわゆる往診
紹介が遅れたが私はカダ。医術の徒である
南の海に鵬はぷかぷか浮かんでおり
私は鵬の上に降り立った
問診をし
触診をし
打診もする
どうやら肺を病んだようで
それは人間が製鉄を思いつき
木を切って燃やした煙を長年吸い込んだからだろう
タバコじゃないな
胸を切り開いて肺を取り出して洗えば治るかもしれないと
鵬に言ってみたが
むちゃを言うなという顔で一瞥されてしまった
鵬も長く生きたので潮時なのかもしれないと私も思うし
鵬もまたそう思っている
生きてる以上死があるのはしかたない事だ
世間話をし共に酒などを呑んで痛み止めを渡して私は戻った
結構ひどい医者かもしれない




そして
盤古がユーラシア大陸になったように
鵬はオーストラリア大陸となった
かの大陸に変わった動物が多いのは鵬の性格による所が大きく
世界一大きいと言われる岩は鵬がエベレストにぶつかったタンコブの名残である。
かの地を走る鳥エミューに昔日の鵬の面影をみる事ができる
  

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