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「魔法」その1 [連載]


私はおなかが空いている
母は熟睡しており
父は長野へ一泊の小旅行に行った
猫はたぶん外だ

家にいるのは私と母で
母は寝ているから家で意識のあるのは私だけである
ひょっとすると猫がいるかもしれないが
猫は猫なのでまあいいかと言った所で数にいれないでおく

母を起こす気はない
今日は父もいないし
たまには食事など作らずぐてっとするのも良いと私が勝手に思ってて
寝ている母を起こさないでいる

カップラーメンでも作ろうと階下の台所へ下りる
難しいというか手の込んだ料理も作れば作れるけど
あっというまに出来たものを
ぱぱっと食べてまた二階の自室に戻りたいのだ
とゆーか、カップラーメンにお湯を入れて
3分を頭の中で計りつつハシとラーメンをもって自室に戻る算段でいる
ほんとは2分半くらいの固めがおいしいような気がする

で、台所
端的にいってしまうとラーメンがない。
ないので食べられない
ないなら買ってくるしかない
買ってくるのは面倒だ
多少は姿格好を取り繕うために服など着なおさないといけない
それが面倒
なぜなら私も母と同様にぐてっとしていたいからで
それだから手の込んだ料理ではなくカップラーメンが食べたい
でもそれがない


仕方ないので
ご飯でもないかと炊飯器を開けると
お茶碗に一杯ちょっと
おかずはふりかけでもいーや

茶碗にごはんをよそって
昨日の残りもなかったので生卵
ご飯の真ん中を硬いなと思いつつハシで開けて卵を流し込み
そこにしょう油をひとたらし半ぐるぐるハシでかき混ぜる
レンジに入れる
半熟のたまごかけごはんという新たなジャンルが出来るかもしれない
レンジで1分ちょい

1分ちょいの間に台所の隣の居間へ
うちの食事はいつもここで
猫がにゃおんと寄ってきた
外じゃなかったのかと思いつつ
すりすりしてくる背中をなでる
あと1分くらいか
どうせチンと知らせてくれる
座布団に座って猫をなでてその少しの時間を待つ




その2へ続きます



「魔法」その2 [連載]



レンジがチンというまで
その少しの時間の間に私の話をしましょうか
あ、お分かりかもしれませんが私は猫です
同居人に今、居間で頭をなでられてる最中です
人間の1分は猫の10分て知ってました?
体内時計というか体感する時間が違うんですよね
「あなたとは違うんです!」なんてね
でも時事ネタは色あせるので自重しないとです

で、私のことですが今日も外出するつもりでいます
家の横が軽く山っぽくなってまして
そこに野ねずみの巣穴を見つけちゃって
毎日その穴を見つめてドキドキしてるのが好きなんです
本能っていうんでしょうかねずみを見ると飛び掛らずにはいられない私がいます
ねずみ獲っても食べ方がわかんないので同居人にあげてます
私としては同じ仲間として獲物の分け前を渡してるんですが
彼らも大騒ぎするだけでねずみはまったく食べません
山に穴をほって埋めたりしているみたいで、手とか合わせたりしてるみたいです
人間には人間の事情があるのでしょうけど私としては複雑な気もします
ちなみに鳥はおいしいので私が食べます
群れでいるし飛ぶのであんまり獲れないんですけどね

そんな訳で今日も野ねずみの穴でドキドキするつもりです
だから上の階から誰か降りてくるのを待ってたんです
なにしろ私は自分で窓を開けられなくて(;´д`)トホホ
アルミサッシをあける技術があるんですが
みかん箱に入れられて捨てられていた私にはその技術は伝わってないんですよね
自分で試行錯誤しながら掴んでいくしかないというのは
未開の地を行くようで誇らしいのと面倒くさいの半々でしょうか
でもその技術を掴み取ったあかつきには伝承されているアルミサッシを開ける技術で威張っている他の猫よりも
確実に私が一つ上なんじゃないかなあ なんて思います
試行錯誤の連続ですが開きそうな気がする時とまるで動かない時があるんですよね
アルミサッシはまったく謎だらけです
さてそろそろ時間ですね
私の話はこれで終わりにしましょう

猫の10分は人間の1分という所が
重要かもしれないですから覚えておくといいかもです

ではまた。




その3に続きます




「魔法」その3 [連載]



ヒノモトの横綱は神である
人から出でて人ならざるもの神になった男である
しめ縄のうちにどん帳があり
けして洗われないふんどしの奥には
御神体である男根がででんと鎮座している
横綱はハーレムを形成して毎夜はげみにはげむ
ヒノモトの女子のすべては横綱の為にあり
次の横綱が現れるまでは居間の横綱が意のままの振舞える
この国の憲法の第一条が横綱に主権があると明記されている
横綱になることが出来るのはこの国の人間だけではない
スモウは全ての人類に対してその門を開いていた
強ければスモウをやっていれば勝ち続ければ誰でも横綱になれる可能性がある
むろん男だけの権利で
現在の横綱はモンゴル人で次の横綱もモンゴル人だろうと目されている
問題は横綱がこの国の軍備を増強させていることである
「モンゴル帝国の再興を狙っているのではないか?」そんな噂がある
勝てる訳もない世界を相手にした戦いに向かってこの国と横綱は向かっているのではないか
そんな噂である
「ごっちゃんです」と世界をいただく そんな果てしない妄想に取り付かれた横綱がこの国に君臨している

横綱を筆頭とする力士たちは治療者の一面をもつ
病人の横で四股を踏めば病は治った
癌も風邪も精神病も貧困すら治った
また赤ん坊を抱き上げる事でその赤ん坊のポテンシャルが上がった
力士はそして力士の頂点たる横綱は人を超えた存在なのだ



そんな変な夢を見た




その4のつづきます
適当に作ってましたが大体の骨格ができて来たような気がします

「魔法」その4 [連載]

あ、終わった
横綱が牛と一緒に居間でちゃんこを食べてる夢だった(汗
その記憶もすぐにすうっと頭から消えてなくなった
消える記憶は記憶じゃない気がするけど
夢って不思議なもんだと思うな


あ、そうだ
ブックオフにまつわる話をしよう

ある日のある時ある地方都市にて
私は中古書店のブックオフで本を眺めてました
500円分なら買ってもいいなとかそんな軽い気持ちで店の中を見て回ってたんですよ
そんなことをよくやるんです暇ですし
そこで見つけたのが「魔法」という文庫本
やっすい装丁で表紙もお世辞にも上手いとはいえない出来
著者はマルメ、発行元は冗談社。
しかも本の名前がまほう(;´д`)トホホ
数人が読んでそのたびに売ったような感じ
この紙くずのような本をなんとなく手にとってレジへ向かった
嫌なら捨てればいいし売るのもアリでしょ-\105

家に帰ってベッドに転がってその本を手に取り
最初のページの前に最後の方のあとがきをめくる

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あとがき

「魔法」の一冊目です
私が1000冊刷ったうちの一冊があなたの手に渡ったわけです
奥にシリアルが書いてあるので何冊目なのか知りたい人は確認してみるといいですよ
あとこの本はシリーズで10巻まで出すので興味があったら探してみるといいかもです
読み飽きたら捨てないで古本屋に戻してくださいね


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戻す?
どうやらこの本は著者のマルメが自分で作った本らしく
それを古本屋に売るという形で流したらしい
書店の棚に並ぶといえば言えるかなあ、正直微妙だ
儲けが無いというか持ち出し超過なんだけど…珍しい奴。


内容は2ページで終わる短い話が100個
自慢じゃないけど一時間で読了Ψ( ̄∇ ̄)Ψワッハッハ~♪
捨てるのも気の毒なので数日で他のブックオフに戻した+\10
内容は忘れた、うっすいぺらぺら話だったからだと思う

いろんな奴がいるもんだよね




その5に続きます

長く書くのはほとんど初めてなので
何枚位の話になるのかさっぱり判らないです(⌒▽⌒)アハハ!


「魔法」その5 [連載]



あ、猫です。こんにちは。
これは続いてる話なので出来れば最初から読んでくださいね

その4の冒頭で出てきた横綱と牛ですがこの牛、元は人間でした
人でありながら牛になったというのは
例えばギリシャ神話にでてくる迷宮に閉じ込められたミノタウロスが有名ですよね
神話に詳しい人は他にいくつも例を挙げられるでしょうけど
あいにく私は猫なのもあってあまり知らないので残念です
で、この人は夕食の後すぐに寝る癖があって牛になりました
「食べて寝ると牛になるよ」と幼い頃に言われた人もいると思いますが
この人はそれを地で行った訳です
食べて寝ると豚になると私なんかは思うんですが
彼は見事に牛になりました
ニンベンに牛で「件」くだんといいます
彼の趣味は占い
良く当たると評判でそれを伝え聞いた横綱が件に占いを頼んだのでした。



「俺はモンゴル帝国を再興する。できるか否か」
答え方しだいで首が飛びかねない殺気にも似た雰囲気の中
件はじっと目を閉じてそれを聞いていた
この国の神と言える横綱 モンゴル帝国 再興 
とくに望外な望みとは思わなかったが、正直どうなのだろう
ユーラシア大陸の大きさとそこに住む人々の多さや多様な暮らし
血が流れるとしてどれほど多量だろう…
頭をふって深い息と共にそんな雑念を外に出す
畳に直にあぐらをかき大きめの硯を前に置き水を注ぐ
右手に墨、左手は硯を押さえる

しゅっ  しゅっ しゅっしゅっ
墨をすりながら静かに気持ちを落ち着かせていく
目は閉じている
しゅっしゅっしゅっしゅっ

ゆらっ
ゆらっ
次第に文字が脳裏に浮かぶ
ゆらゆら
その文字を気合ともろともに一気に殴り描く
筆はつかわず指で描くのだ
十分にすった墨汁に右手の指を全部つけ
あとは気合
ゆらっとしたモノが私から逃げるより早く文字にしてここに留める
きえい


 10月10日

あれ?
なんだこれ?
体育の日?目の日でもあるが…
晴れた日が多い晴れの特異日だと聞いたことがある
この日に何かが決まるのだろう
意味はわからないが私の占いは当たる
半紙を示しながら私が率直に思ったことも横綱に伝えた
10月10日は晴れの特異日であること
体育の日であること
目の日であること
ここまでしか私にはわからないことも含めて伝えた

「10月10日晴れの日か!」
「これはいい!」
「ごっちゃんです!」
そういって横綱は席を立った

正直、私には何のことかわからないが
それが出たのだから仕方ない
このヒノモトの国はこれからどうなるのだろう…



思ってたよりも短い話になりそうです


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