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「車窓」 [小話②]

見渡す限りのお花畑が、どこまでも広がっていた。

ずいぶん悪いこともしてきたけれど、俺でもこんな所へ来れるんだなぁ
天国なのか極楽なのか、わからないけれど、
意外に寛容なのだな。
生きてるうちに、もう少し色々やっとくんだった。

じりりりりぃ~~~~っ♪
ベルが鳴る。
降りようとした途端に、ガシャリとドアが閉まった。

「では、発車しマース。以後は下り急勾配なのでお気をつけください」

列車は真っ黒なトンネルの中に入っていった。




以前、某所に書いたものでこっちに載せるの忘れてました ^^;

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「小僧」 [小話②]

やまから小僧がおりてくる~
って歌、知りません?

里山によくある歌なんですが
埋められた子供を呼ぶ歌だっていいますね
知ってて歌うならいいんですが
知らないで歌っても小僧は下りてきますからね

だから霊が見える人は里山にはあまり長く住めませんよ
何しろ歌っている人がいると
小僧たちが山からゾロゾロ下りてくるんですから




ビーケーワンが終わったので応募作を回収

タグ:怪談?

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「水玉」 [小話②]

どこかの山奥に今もあるらしいんですが
水晶玉に似てるんですけどね
不思議な力があるって話で
なでると水がちろちろ出てくるらしいんですよ
江戸の頃ですが日照りの時に
村人総出で昼も夜も玉をなで続けたんですよ
はじめは良かったんですけど
調子に乗ったんでしょうね
水がザバザバ止まらなくなってしまってね
みんなで止めようにも止まらなくなって
ちょうど盆地でね
村は村人と共に水の底に沈んだという話です

その水なんですけどね
ちょっと赤っぽくて塩辛くて血を薄めたような感じでね
村人の血が薄く入ってるんじゃないか?なんて言われてます


□ビーケーワンが終わったので回収②
タグ:怪談?

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「小雨」 [小話②]

事故の夜の事です
黒目がちな子だったんですけどね
小雨の中を傘もささずに突っ立っていて
黄色いカッパを着ていましてね
顔が見えているだけでしたが
随分大きな口でね、
そういえばクチビルが無かったような
横に長い顔で鼻も2つの穴が並んでいるだけ
人に良く似せていましたが
人ではなかった気がします
姿形も今から思えば妙でした
子供たちがやってきたら
ぴょんぴょん跳ねて行きました
ああ、そうかあれはカエルだ
カエルですよ
それにしても随分大きなカエルでしたね

事故が起こったのはその後すぐでした。



□ビーケーワンが終わったので回収③
時間を見つけて手を入れたいもんです
タグ:怪談?

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「独白」 [小話②]

 私がまだ子供だった頃の話です。
ある夜、神仏に会いましてね。
謎かけをされたんですよ
「あと十八しか生きないぞ」とね。
十八秒、十八分、十八時間、十八日、十八年、あるいは十八歳。
 普通、その内のどれかでしょう。
神仏もそうと知って聞いたに違いないんです。神仏とはいいながらも一種の死神ですよ。
 私はトンチを得意としていましたから、この不吉な事態を逆手に取って、死神を生き神に変えてしまおう、と思いましてね。
「なるほど、十八世紀も生きるんですか!ありがとうございます!」そう答えたんですよ。なかなか良い答えでしょう。
死神はしばらくポカンとした顔をしていましたが、笑って「よし」と与えられたのが千八百年の寿命です。
 以来、私は死なずに生きている訳で、一か八かの賭に勝ったと最初は得意でしたが、千八百年は長いものですよ、あと千年以上生きますが、飽きますね。休みなく生きる続けるのは、いささか退屈で疲れます。
少しは休みたいものですよ。

名前の通り一休みってね。

             (了)


□ショートショートコンテストに5月に投稿したブツ


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